HYPERCONCERTO株式会社のチーフエンジニア雑記Blog

hyperconcerto株式会社のチーフエンジニアが日々気づいたことを書いています

ヘッドホンアンプを作ってみました

前回からの続きです。
部品を入手し作ってみました。
今回の回路で主役となるBUF634はDigikeyで買いました。
購入理由を英語で書かないとだめだという制限はありますが、すぐに届くので便利です。
国内通販ではマルツパーツ館様で販売していると思います。

試作してみてわかったというか、回路図書いてた時点で予想していたのですけど増幅した信号をすぐに戻す経路を追加しないと正常に動作しませんでした。
追加しない場合は信号を入力してないのに、無意味な信号が出力されます。
(いわゆる発振という状態ですね)
メーカーのアプリケーションノートそのままの回路なんですが・・・

修正回路図
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出力と-入力に10pFのコンデンサを入れました。
たぶん22pFのコンデンサがいいと思います。実際の製作時も22pFを使用しました。(手持ち材料の都合で)

完成したらこんな感じになりました。
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※ステレオで作ってます
針金が無かったので、0オーム抵抗でジャンパーをしました。
無計画に配線したのがばればれです。

通電してみると、やはり配線間違いがあったので何度か修正して動くようになりました。
とりあえずオシロスコープで見てみましょう。
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意図した信号が出ているので問題なさそうです。
最初なんでオペアンプはNJM4580を使いました。

レッツ試聴
モニター系ヘッドホンで聞いてみましたが普通に鳴りました。
こもったりとかそういうことも無く良い感じです。
このヘッドホンは良くないアンプで効くと良くない音になるので、試聴には便利なのですが機器を選ぶのが難点です。
イヤホンで聞いてみるとすっきりしない感じがしました。

音が出ることが確認できたのでオペアンプの差し替えをやってみました。
しかし、回路的に不安定なようで高性能オペアンプを使うと上手く動作しませんでした。
色々試したところ、ADA4627が相性良さそうでしたが、このICは国内入手が絶望的なのでそれを除くとOPA2134やNJM4580あたりが良いかと思います。

製作コストをのぞけば簡易な回路で良い音がでますのでお勧めです。

次回のネタもヘッドホンアンプでいこうと思いますが、試作段階でかなり苦戦しています・・・